東北復興支援への取り組み

東北に元気を! 明日を耕すプロジェクト

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2012年度プロジェクトレポート 農商工連携サポートセンター活動報告 皆様からご寄付いただいた支援金を使った、被災地での農業復興支援の様子をレポートとしてお伝えいたします。

2013年1月12日(土) 宮城県岩沼市 やさい工房八巻にて
「岩沼白菜/農地復興ツアー」を取材しました。

今回の支援金の贈呈先のひとつ、農商工連携サポートセンターが主催する「岩沼白菜/農地復興ツアー」が、宮城県岩沼市にある有限会社やさい工房八巻にて行われました。八巻さんご夫妻の新しいプロジェクトへの意気込みを、取材してきました。

新プロジェクト発動!「みやぎ岩沼はくさいプロジェクト」

津波により、塩害で使えなくなった農地を復興するために行われた「復興トマトプロジェクト」に続き、昨年の秋、やさい工房八巻さんらが新しいプロジェクトを起こしました。その名は「みやぎ岩沼はくさいプロジェクト」です。
岩沼市は津波による農地被害が最も大きかった自治体のひとつ。排水機能の復活により、今年は多くの水田が復興し、稲が作られています。ところが、地下水を使っている「陸田(りくでん)」といわれる田んぼでは、地下水が塩水化してしまったため、従来のような水田としては使えなくなってしまいました。このままでは、八巻さんの耕す30haもの広大な土地が耕作放棄地となってしまいます。そこで、農商工連携サポートセンターの協力のもとに立ち上がったのが、このプロジェクト。「陸田」を有効に活用するべく、塩分にも強く、育てやすいといわれる白菜を作ることにしました。

耕作放棄地を、実りある畑に再生したい。

「広大な土地を、耕作放棄地としてそのままにはしておけないですよ。農業や地域の復興を考えたとき、今できる範囲で少しでも地域の収入につながることは何なのか。そこで発案されたのが、『みやぎ岩沼はくさいプロジェクト』でした」と八巻さんは話します。数ある野菜の中でも白菜を選んだ理由は、もともと白菜が岩沼に古くからゆかりのある野菜であること。そして、白菜が塩害に強く、被災したこの土地でも栽培しやすいという点でした。使用している品種は「晴黄(はれぎ)」。収穫期間が長く、日持ちが良く、見栄えも良いといわれています。小さな白菜の苗を手に取りながら、「生産者にとって生育しやすく、消費者にとっては美味しくて定評のある品種なんですよ」と、八巻さん。
2013年1月、立派な仙台白菜が実る緑色の畑をみながら「この景色が岩沼の未来の姿になることを願いますね」と、未来を見据えた、強い思いを語ってくださいました。

地域ビジネスとして大きな期待。

「復興トマト」に続き、「農地復興ツアー」を主催する農商工連携サポートセンターの大塚さんは、このプロジェクトにおける将来の展望を語ります。「今は、被災地でできることをとにかく行動にしていくしかない。今回のプロジェクトでは、耕作放棄地の復活はもちろんですが、地域で育てたものを地域で消費し、それを継続していくことに大きな目的があります」。地域内での直売はもちろん、B級品を商品化して販売する「第6次産業化」を視野にいれた事業展開も図っていくそうです。また、大手旅行会社とコラボレーションをし、宮城の温泉地において、東松島のカキと白菜を組み合わせた「白菜鍋」を振る舞う計画もあるのだそうです。地域プロジェクトとして大きな期待を背負う「みやぎ岩沼はくさいプロジェクト」。岩沼や岩沼に住む人々を、もっともっと元気にしてくれることに期待が寄せられています。

(有)やさい工房八巻 八巻 文彦さん

(有)やさい工房八巻
八巻 文彦さん

農商工連携サポートセンター 代表理事 大塚 洋一郎さん

農商工連携サポートセンター
代表理事 大塚 洋一郎さん

「年間のべ2000人以上もの方々にボランティアにきていただいています」

2012年の秋に行われた白菜の苗の植え付けツアーには、関東の方を中心に28名が参加。「瓦礫処理などのボランティアは自分には難しいけれど、苗を植える作業なら自分でもできると思って参加しました」、「塩害農地という言葉を初めて知りました。被災地の現実を多くの人に伝えていきたいです」と参加者の声。
そして4ヶ月後の2013年1月、大きく成長した白菜の収穫ツアーを実施。当日は、味の素冷凍食品株式会社の社員23名も参加し、白菜の収穫と箱詰めのお手伝いをしました。「津波の被害を受けながらも、ここまで復活できたパワーに感動します」「八巻さんの働きが、岩沼の農家の復活するきっかけになればいいですね」と、感慨ひとしお。「被災地を復興するうえで、ボランティアさんらの力はとても大きく、地域に元気を与えてくれますね」と八巻さんは話します。
白菜の収穫後は、味の素冷凍食品の「『野菜を入れて』ギョーザスープ」と、「『野菜を入れて』ロールキャベツスープ」などが振る舞われ、「もちもち感がおいしいです」、「スープにコクがありますね!」と参加者にも好評でした。みなさんで収穫した瑞々しく、甘い白菜は、仙台市場や岩沼市場に出荷されていきます。

2012年度支援先のご紹介
  • 農家のこせがれネットワーク

    ※農家のこせがれネットワークに関しては、団体をバックアップしている日本財団を通じて寄付されました。

  • 特定非営利活動法人農商工連携サポートセンター
  • 特定非営利活動法人遠野まごころネット